九州大学で産官学のシリアスゲーム・プロジェクトが進行中と聞いて、そこで開発・公開されている4つのゲームをプレイしてみました。
現在開催中のCEDEC 2010でプロジェクト関係者のセッションがあります(私は別の用事で参加できないのですが・・・)。
1.ダーウィンの箱庭 ~みずうみクリエイチャー~ [ Aチーム ]
湖の生態系を対象としたゲームです。
起動画面(Mac専用です)。
湖底を盛り上げたり、植物を植えたりしながら生物が暮らしやすい環境を作ります。
ゲームの解説によると生物を生み出すことができるようですが、プレイのコツがわからずに最初の植物を植えるステージから先に進めておらず未確認です。
2.あいにいくけん [ Bチーム ]
ゴミ問題を対象としたゲームです(Win)。
起動するとデスクトップの下3分の1くらいにゲーム画面が出てきます。スクリーンショットで青色になっている背景は、本当は透明で、後ろのウィンドウが透けて見えます。
マウスでキャラクターを左右に歩かせると、ゴミの分別の問題が出たり、ゴミを堆肥にする材料を集めてこいとか言われます。
すべてのステージを終わると一目惚れした女の子に会えるんですが、途中の問題を間違え過ぎでアタックできませんでした・・・
ゲーム画面がウィンドウの下部に配置されるのは、ゲームの途中で、福岡市の環境課(だったかな?)のウェブページで正しい分別のルールを調べながらプレイするためだと思われます。
対象ユーザをどの層に想定しているのかは不明ですが、ウィンドウを切り替えながらプレイするのは結構大変なのでとてもよい工夫だと思います。
3.鉄屑のキリン (ガラクタのキリン) [ Cチーム ]
ゴミのリサイクル問題を対象にしたゲームです(iPhone3GS, iPod Touch, iPadで動きます)。iPhone4ではうまく動かないみたいなので(ver1.1現在)iPadでプレイしました。
iPadを傾けて狙いをあわせてミサイル発射!キリンに当たると地上に家電ゴミが落ちてくるので、回収します。
基地?に戻ると回収したゴミが鉄やガラスなどの素材に変わります。素材をミサイルなどのアイテムにリサイクルして、また戦いに挑みます。キリンのHPを0にするとゲーム終了です。
家電ゴミを拾う際に「〇〇からはガラスが取れるぞ」などの表示が出たり、基地で素材に変換するときに家電ゴミから取れる物質の知識が身につくようになっています。
デバイスを傾けてグルグル回ったりしながらプレイするため、公共の場所ではやらない方がいいでしょう(挙動不審に思われます(笑))
4.エコろじっく [ Dチーム ]
日常生活でのCo2削減を対象にしたゲームです(Win)。
プレイヤーは宇宙人になって人間の生活を見守り、Co2削減につながる行動をとるように促します。ゲーム内の人間は生活の中でテレビを見たり、他の人の会話を聞いたりして、Co2削減に関わる知識をつけていきます。宇宙人は時間を元に戻す能力を持っているので、人間が知識を得てからもう一度一日をやり直させることで、Co2の排出削減になるようなエコな日常生活になっていきます。
人間にCo2削減になる行動をとらせると、Co2削減量と節約金額、それと解説が表示されます。
一日が終わると、Co2削減量の多寡で最終成績がでます。ものすごく節約できました。
エコろじっくはゲーム会社が中心になって制作されている(他の3つは学生主体)ので、うまくゲームに熱中できるように作られているなあという印象です(ダーウィンの箱庭も熱中できますが、ステージを進めなかったので、もうすこしTipsがあるといいなぁ)。
問題が身近ということもあるでしょうが、ゲーム内の解説もスッと頭の中に入ってくる感じでした。
私は市販のゲーム(知育ゲームではなく、普通のゲーム。ザ・コンビニとか)をシリアスゲームとして大学の授業で活用できないか、ということを考えているのですが、スクラッチから作るのもおもしろいなぁ。いずれ何らかの機会にプロジェクトの方たちにお話をうかがってみたい。
ゲームのダウンロードやプレイ動画はシリアスゲーム・プロジェクトのサイトからどうぞ。
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